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【難聴児のご両親に伝えたいこと】聞こえる人との友人関係で私が失敗したこと

公開日2016/01/21最終更新日2019/10/25

■コミュニケーション

【難聴児のご両親に伝えたいこと】聞こえる人との友人関係で私が失敗したこと

久しぶりの更新です。更新が飛んでしまいごめんなさい!

そして本日は、

高校時代に私が失敗した体験。

 

高校に入学してすぐ、同じクラスの子で、とても気の合う友人ができました。

Kちゃんという子です。話も盛り上がるし、いつまでも話してられるし、趣味も合うし…

 

あっという間に仲良くなりました。

 

さらに、部活も一緒!となり、帰る方面も一緒!となり、

当たり前のようにいつも一緒にすごしていました。

平日も、夏休みも、冬休みも、土日も一緒でした。

 

朝練があれば、朝待ち合わせて一緒に向かって…部活が終わったら一緒に寄り道をしながら帰って…

いっつも笑ってばっかりの毎日でした。

部活が休みの日まで2人で遊んだり、ほかの子も含め遊んだり…みんなからめっちゃ仲いい二人やな~とよく言われていました。

 

これだけKちゃんとずーっと一緒にいると、どうしても

何かわからないことがあると、Kちゃんに聞く機会がかなり増えてしまいました。

さらに、Kちゃんはとても頭の回転が速く、機転が利くタイプでした。

 

私が複数人の会話の中等で何かわからないことがあり、「ん??」とする顔をすると

Kちゃんは(あ、ここがわからんかったやろなー)とさくっと想像して、要約したうえで

私の聞きたいことをスパン!と教えてくれていたんです。

 

さらに、ほかの会話でも「ごめんわからんかった!もういっかいいって!」と聞き返すと、

それがわかるように説明をつけて返してくれたり、別の言葉に置き換えるいう頭の良さ。

 

例えば「紀伊国屋」がわからず、「いのくに?」と聞き返したりすると、

「大きな本屋の紀伊国屋だよ!」とか「○○駅の○階やで!」とか。

 

 

他にも私は文章と違い脈絡がないため、”人の名前”を1発で聞き取るのが苦手です。

「いちかわ」なのか「にしかわ」なのかとか分かりづらいんですね。

口の形も同じですし。。。笑

 

そういったときも、”なにぬねのの、に!”とか、”数字のイチだよ!”とか

そういう風にサラッと教えてくれました。

 

 

ここからはもう皆さんのご想像のとおりです。

1年たって、2年目に差し掛かるちょっと前ごろから

なんとなーく、「んー??ちょっとKちゃんが負担になってるかもー?」

 

と感じることが増えてきました。

でも、私は…「うちらの仲はそんな簡単に終わる関係じゃないっしょ~」と気軽に考えていました。

 

 

しかし、、、

とうとう、Kちゃんに、「ユカコのことは好きだけど、ちょっとしんどい。」と言わせてしまいました。

「みんながうちらをセットにするし、いつも一緒にいすぎてちょっとつかれてん、帰るのとかも別々にしようや。

ユカコだけが悪いわけじゃないし、謝ってほしいわけでもない、ユカコのことが嫌いになったわけじゃない。一緒にいすぎただけやけど、つかれた。」

と言われました。

 

 

もちろん私は大ショック!

家に帰って母に大号泣しながら話を聞いてもらったっけ。

でも、本心ではうすうすKちゃんの気持ちに気が付いていたところもあり、「ああ、こうなっちゃったか・・・」と分かっていたところもあったと思います。

 

そうしてKちゃんとあまり付き合わなくなったのをきっかけに、

改めてKちゃんがどんなに通訳してくれていたのか、私のことをどれだけ助けてくれたのか気づかされました。

私が気が付かないところでも、いろいろやっていてくれたのを知りました。

 

それを知った私は本当に反省しました。

本当に、Kちゃんの優しさや、仲の良さの上に胡坐をかいていたと思います。

 

2年目も同じクラスだったのですが、別々に過ごすようになりました。

部活は同じなので勿論普通の友人よりは話すのですが、

それまでものすごく仲が良かった分どう過ごしたらいいのかわからずちょっとギクシャクしてしまいました。

数年後、お互いにいろいろ話す機会があり、改めてまた”節度のある距離を保ちながら”付き合うようになりました。

もちろんそれだけ気の合う友人ですし、お互いお互いのことが好きだったのは事実です。

でも朝から晩まで、土日も長期休みもずーっと一緒に過ごすのは聞こえる子同士の友人関係であっても疲れると思います。

さらに片方が難聴で、聞こえる子に頼ってばっかりだったら…もっと疲れます。

 

 

そして周囲の子たちも、ユカコがわかっていなくてもKちゃんが通訳してくれるだろうと思い、あえて何も言わなかったり、、、。

私自身、もっと周りの人に「こうしてほしい」とかいつも「何も言わなくてもわかってくれるKちゃんに聞き返す」のではなく話しをしている人に「ごめん、もっかいいうて」とか自分でちゃんと対応すべきでした。

お互いたまには別の人とも付き合う時間も作るべきでした。

そういった色々なことに改めて気が付いたきっかけでもあり、私の痛い失敗の経験でもあります。

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