家族間のコミュニケーションは手話と口話どっちにすべき?

前回の記事の続き。

今日も長くなっちゃった…💦

コミュニティの最小の単位は家族です。そこから親族だったり、友人や教師・・・からどんどん社会に出ていくと考えた時、難聴者にとって一番大切なのはまずは…

家族とのコミュニケーション です!!

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なんでかというと…家族でのコミュニケーションからだんだん広がっていって、最終的に社会的なコミュニケーションがとれるようになるんですね。

でも、この家族のコミュニケーションって意外と難しいんです。
家族全員が”聞こえない人”で構成されている場合は手話ベースとなるかもしれませんが、

実際は家族という最小単位の中で

”聞こえる人”と”聞こえない人”が混在していることが多いと思います。

特に家族の中に難聴者が1人だけいてそれ以外は聞こえるという家族も多いんですね。

では、家族内で使うコミュニケーションが手話と口話のどっちを選ぶべきなのか、どう違うのかについて話していきます。


■聞こえる人のイメージ

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例えば聞こえる人の場合・・・母親と、兄弟がいろいろ話していて、その会話に直接加わらずケータイとかテレビを見ていても、ところどころ話の内容を聞いています。

なので、興味のある話があったりすると「それってさ~」と横から話に入っていくことができます。会話に全部入らなくても、家の中でどんな会話をしているのかとか、会話の内容によっては「母親の機嫌がよくないな」と分かっているのであえて声をかけない…という選択肢があったり。

他にも、1Fと2F越しに「お風呂入りなさい~」といった会話ができたり、「これもってきて~」とかも顔を合わせなくても会話ができます

聞こえる人はこういう会話を当然のようにできるんですね。


ではその逆で聞こえない人の場合はどんな感じかというと…

■聞こえない人のイメージ

4691946493333 聞こえない人の場合、家族内での会話にすべてついていけるのかというと、多分家族全体で交わされている会話の内3割~1割程度しか本人へは伝わっていないと思います。

例えば、テレビを見ているとき、母親と兄弟で話が盛り上がっていたとします。例えば、「この俳優さん結婚したんだよね~」とか。笑

難聴者がたまたまテレビから目を離して母親と兄弟が話しているときに気が付いた時にはすでに話が盛り上がっている!ということが分かっても、”どんな会話で、どんな流れで盛り上がったのか”とか”何の話をしていた”のかとかは全くわかりません。

モチロン家族なので気兼ねなく「何の話ー?」と聞くことはできるかもしれませんが、
それ以外にもそもそも話していることに気が付いていないこともたくさんあります。

最初から会話に加わっているときや、難聴者自身がメインに入っている会話であれば家族内の話にもついていけると思います。

やっぱり途中から とか 知らないうちに会話が始まっているとき はどうしてもわかりづらくなりますし、本人もどうせわからないからいいや~とスルーしてしまうことが多くなります。

結果、家族間でも孤立感を感じてしまうこともあります。

でも、逆に言えば、家族間で社会に出た時のコミュニケーションの練習もできるんですね。

例えば・・・こんな感じ。

・「何の話??」と聞くタイミングを学ぶ
・毎回自分に関係している話ではないことを知る
・周囲を見渡したりする癖がつく
・誰の口を見ればいいのか、どういうときに呼吸の間ができるのかを知る
・わかりにくい口の形の人、声の人がいることを知る
・誰かが話しているときは横から話さないことを学ぶ
・いろいろな言葉の言い回しを知る


・・・・と書ききれないほどたくさんあります。

なので、社会に出る前のコミュニケーションの練習として、口話で家族と話したりすることはとても重要です。


ではもう一つのパターンとして、聞こえる家族が聞こえない人に対してかなり寄り添ったコミュニケーションをしている場合はこんな感じになります。

■聞こえる人も聞こえない人も手話を使うイメージ

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こちらは聞こえる人が最大限配慮しているケースになります。

これだと、難聴者が孤立したり、孤独感を感じることはありません。※兄弟児にとっては負担になることもあります。

しかし・・・家族内コミュニケーションでは困ることもないし、嫌なこともないかもしれないけど、次のステップに行くときに挫折を感じたり、コミュニケーションが難しくなることもあります。

たとえば。。。手話を使わない親族や友人、知人と話すときにいきなり口話での会話になります。

そうなると家族間のように気軽にいつでも「何の話?」と聞けないこともあるかもしれないし、逆にみんなが盛り上がってるのに全然違う話を上からかぶせて、空気が読めないな~と思われるかもしれません。


なので、どのケースもメリットデメリットはあります。
最終的に何を言いたいのかというと…個人的には

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聞こえない人に手厚い世界と、世の中大多数の聞こえる人を当然とした世界、どちらにもいいところがあるので、できるだけいいとこどりをしちゃえ!!

ということです。笑。

なので、口話もつかいつつ、難聴者自身にとってベストなバランスを見つけることが一番大事だと思います。

大事な話や、何の話?と聞かれたら手話を使うけど、普段は練習も含めて口話を使うようにしたりとか。
いやいややっぱり孤立すると一番ダメだから、全部手話にする!というならそれはそれでありだと思います。

これは子供の年齢とかその時の環境に応じて柔軟に変えることができるといいな~と思います。


そして、聞こえないということでやっぱりどれだけ配慮しても、どうしても孤立感を感じてしまうことは絶対あると思います。でも、それも学ぶべきことだと思っています。

聞こえないからどうしても入れない時もあるというあきらめも、多少は必要です。世の中に出て初めて知って挫折するよりは家庭間で知っておく方がダメージは少ないと思います。

最終的に難聴者本人がHappyに暮らすことができ、親からの自立ができればいいんじゃないかと思っています!

なので、うまくその時の環境に合わせてコミュニケーション形態を変えてみてください!

 

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2 件のコメント

  • 今回の記事、まさに難聴娘を持つ健聴母として考え、実践していることでした。
    とても腑に落ちる記事で感動!思わずコメントです。

    聾学校では口話を学び、聞こえる世界に、
    家では口と手話を使って、娘に寄り添ったコミュニケーションを、
    と考えています。

    家族の会話全てを娘にも理解してもらいたいのは理想ですが、現実問題として難しく。でも、要所要所、こちらの気持ちに余裕があるときは健聴の弟にも手話を使い、娘に見せるようにしています。

    なるほど!と思う記事ばかりで、更新いつも楽しみにしています。

    • けごさま

      お久しぶりです♪コメントいつもありがとうございます。
      そうですよね、家族間の会話って基本なのでけごさんみたいに柔軟に考えられると本当に素敵だと思います。

      もしかしたら娘さんが中学生とか高校生になると今後の大学進学を控えて口話メインで練習し始めることになるかもしれませんし、
      弟さんの考えだとか、意見も尊重しつつ、いろいろ模索して簡単に変えることができるのも家族間ならではの良さですよね。
      けごさんの娘さん本当幸せ者ですね~~✨そんな素敵なお母様で羨ましいです!

      更新楽しみにしていただけていると言っていただけて・・・本当にモチベーションが上がりました。
      ありがとうございます!これからもよろしくお願いします。

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