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【難聴児教材】絵日記のねらい⑤第五段階

公開日2016/01/06最終更新日2016/01/24

絵日記

さてさて、今日はいよいよ最後!第五段階について。

一番レベルの高い絵日記になります。
ここまでできれば絵日記マスター!(^^)♪

・絵日記のねらい:第一段階
・絵日記のねらい:第二段階
・絵日記のねらい:第三段階
・絵日記のねらい:第四段階

■目的

・豊かな表現が出来るように話を広げる

・絵日記の内容について質疑応答が出来る
・自分で絵日記の絵と文を書く事が出来る


■注意事項

☆「〜だけれども」や、「〜だったので」等を使った文と文をつなぐ表現を促す

例:僕はクッキーを焼いたよ、でも僕はクッキーを食べなかったよ。
→僕はクッキーを焼いたけれども、クッキーは後でみんなで食べたかったから食べなかったよ!

こういった文章の使い方をやっぱり聞こえる子は自然と使う事が出来るようになっていきますが、難聴児には教え込まないとなかなか獲得できません。


 

☆連体詞、副詞を使って豊かな表現を促す

といっても。。。連体詞って何?!って所から説明すると、連体詞は名詞を修飾します。そして語尾にの・る・な・た・がが付きます。
こんな大きな家に住みたいな!
たいした体の使い方だ。

また、副詞は動詞や形容詞、そして他の副詞を修飾します。
はるばる遠くまでありがとう。
もっとゆっくり歩いて。

とはいえ、、、こういう細かい事は気にせず、どんどんいろんな言い回しをしたり、文章を修飾してみたり、知らないだろうなと分かっていてもあえていろんな言葉をつかってみてください。

例えばペン一本にしても、このペンはとても書きやすい→ペン先が太くてさらさらっと文字が書きやすい→決して高いペンではないけれども、あまり文房具店には売っていない・・等いろんな事が言えると思います。


 

☆日本語には同じ意味でも違う言葉の表現があるので、どんどん取り入れる。

例:早く来たらいいのに⇔待ち遠しい
:だんだん⇔すこしずつ⇔ぼちぼち

こういったところが日本語の難しいところでもあり、素敵なところでもあります。


 

☆話し言葉を入れて生き生きとした表現にしてみる。

例:○○と尋ねると〜
○○と言いながら○○していた
○○なんだって〜!

といった会話文に難聴児はどうしても弱いです。書き言葉は目で分かる分とっかかりがあり吸収できるのですが、話し言葉はなかなか分かりません。

言葉でしか耳にしない話し言葉こそなるべく文字にして目で見せてあげることが大切です。


 

☆気持ちの変化していく様子を細かく豊かに展開してみる。

例:昨日、遊園地で迷子になりました。
いつのまにかお母さんがいなくなっていました。
私は心配で泣きそうになりました。
でも、お母さんがすぐにきてくれたのでほっとしました
お母さんにはとても怒られて怖かったけれど、
迷子になっているときの方が寂しかった
と言ったように気持ちの事は、なかなか絵等で伝えられないので、実際に本人が体験したときがチャンスです!そういう時にこそどんどん絵日記にするチャンスです!

どう思ったの?こういうときは寂しかったって言うんだよ〜と言った具合にどんどん言葉を入れてあげてください。


 

さて。

これで最後ですが絵日記一つにしても奥が深いと言う事が分かっていただけたでしょうか。単に絵日記を書いて!と言われるだけでなく、こういうレベルアップをしながら絵日記を書いていけると、ご両親にとっても、難聴児にとっても最大限の効果を得られると思っています。

私も我が子に絵日記を始めたいと思います。

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