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難聴者の聞き返し方のコツについて

公開日2015/10/05最終更新日2019/11/19

健聴者とのコミュニケーション

難聴者の聞き返し方のコツについて

さて今日は、子供のうちからコミュニケーションでトラブルや問題を起こさないために大切な事についてお話ししていきたいと思います。

何かというと…タイトルのとおり、”聞き返し方のコツについて!”

ということです。説明していきたいと思います。

 

・約束事等は必ず要約して確認するくせをつけること!

友達が、「明日一時に一緒に秋葉原のビックカメラいこ〜スマホみたいんだあ♪」と言ったとしたら、普通に聞こえてる子は「わかった〜」というだけでも問題ありません。

しかし!聞こえない子はできるだけ「明日1時に秋葉原ね〜わかった〜」のように誰かが話をした事を要約して「うんうん○○ね〜」と反復をしながら話す癖をつけるべきであると思います。

そうするとたとえば「明日7時に秋葉原ね〜」と間違えていても、「ちがうよ!1時やで!」とちゃんと訂正をしてもらうことができます。

それに、友達としても、ん?今の分かったかな?という不安感みたいなものをもたなくていいのでその分お互いに納得できる会話になります。今はメールもあるので友人との約束には問題ないかもしれませんが、少し小さい事でもいろいろと確認した方が良い事もあります。

たとえば「第一教室」「第二教室」のようにちょっとした聞き間違いで場所が変わる事はたくさんあります。そういった行き違いを防ぐためにもなるべく小さい時から”どうわかったのか”を話させるようにしてください。

・要約力をつけること!

話の中で、一番大事な事や聞き逃してはいけないことは”何か?”という事が分からないと、要約は出来ません!!

どうしても聞こえない子は”文章の力”が弱い子が多く、長い文章や複雑な文章になればなるほど最終的に何を言いたかったのか?が分からない子もいます。

もちろん、喋るのが下手な人もいます(笑)が、その場合はどういう事が大事なのかを把握して、”こういうことですか?”と要約して質問をする必要があります。

”話を聞く”ことと、”理解する”こと、そして”それをまとめる”ことはそれぞれ全く違います。もちろん難聴児に取っては”聞く”だけで大変なことです。

しかし、聞いて、何を言いたいのか”理解”する”ことは全然違います。話をわかってこそ、会話が成り立つので、やっぱり理解→要約までまとめる事ができる力は大事です。

なんでそんなに要約が大事かというと・・・・つぎ!

・分からない事を質問するときに要約して質問をする

どういうことかというと…

やっぱり聞こえない子は会話が分からない事って本当に人一倍あると思います。そういうときに、言っている事が全部わからなかったわけではなく、一部だけが分からなかったときに、「え?なんて??ごめんわからんかった!」という聞き方は良くありません。やっぱり話している方も全部分からなかったの!?どこから説明しよう…めんどくさいや、大事な話じゃないし〜となり、「もういいわ〜」という事になったりします。

こういうことを防ぐためには「ここまで分かったんだけど、これがわからなかった」という聞き方をするのをおススメします。

たとえば、だれかが以下のようなコトをいったとします。

「今日さ、ユナイテッドアローズに服見に行ったんやけどかわいい服がめっちゃ高くて!しゃーないから次のお小遣いまで我慢するわあ〜」

 

そのとき、例えば「ユナイテッドアローズ」の部分だけわからなかったとしたら、

「え?なんて??」って聞くんじゃなくて。。。

 

どこに服みにいったん〜?高かったんやなあ〜」

と聞けば良い訳です。

そうすると答える方も「ユナイテッドアローズやで!」と一言で良いのでかえしやすいんですね。もしそれを半分以上何を言っているのかわかっていて、どこの服屋さんなのかがわからなかっただけで「え?なんて??」と聞くと、「あ、どーでもいい話やから!」となったりしてしまうんですね。

これ、実際聞こえる人だと意外と分かる意見じゃないかな〜とおもいます。(笑)

もちろん全部分からない時は「え?なんて?」と聞けば良いんですよ!
でも全部分からない訳ではなく一部が分からなかったり、後半が分からなかった時には”要約して”聞く事が大切です。

あっ、もちろんコレ、聞こえる人でも使える技です!笑

 

「○○〜〜〜」と話して、「わかった?」と聞くと、子供は「うん」とか「わかった」といいますが、実際分かっていない時も相当あります!親はやっぱりちょっとした顔の表情等であ、わかってなかったな…と分かると思いますが、他の人にはそれは伝わりません!

分かったというと、全部分かったのだと解釈してしまい、誤解を生んでしまう事があるので要約をしながら&確認をしながら人の話を聞けるように、どう分かったのかを子供に言わせるようにしてみてください。

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