発音練習例:「あ」「い」「う」「え」「お」編
公開日2016/06/11最終更新日2016/06/11
発音
さて、前回お伝えした通り今回は「発音の練習」の方法について述べていきたいと思います。
まずは母音が大事でしょう!ということで「あ」「い」「う」「え」「お」をなるべく丁寧に説明してみました!
聞こえる人にとったら、ええ!こんな風に練習してたの!?と思うかもしれませんが、難聴者はこんな風に発音をひとつひとつ練習してるんですよ〜!
耳が聞こえないので正しい発音を一つ一つおしえてもらわないと分からないんですね。
※練習方法は各訓練施設によって異なりますのでご承知置きください。
「あ」の発音練習
・「あ」の発音は上下の歯と歯の間に人差し指と中指をたてに入れます。
・その指をいれたまま「あー」と発音してください。
・指をすっと引き抜いたりゆっくり引き抜いたりする事で「あ」の発音がしっかりしたものになります。
・「あ」と発音したときの舌が高いときは、「たーたーあー」と言ってみる。※「た」を言う事で舌の位置が安定する
「い」の発音練習
・「い」は母音の中で音を作る場所が一番前よりになる(前舌を上あごに近づけて発音)
・「い」列音(いきしちに…)の発音が苦手になる人が多い
・「い」を発音するときの歯の開け方は個人差が見られ、あまり空けない方がいい子もいれば、人差し指の先が入るくらい空けた方がいい子もいるので、色々チャレンジしてみる
・鏡をみながら、「ぴーぴーいー」と発音する事で正しい「い」を誘い出しやすくなる。
・鏡を見ながら「えーいー」と言って、舌の動きを確認する(前舌の位置が高くなっていく)
「う」の発音練習
・上下の歯と歯を軽く閉じて、唇を小指の先がほんの少し入るくらいまですぼめる。
・つい力を入れて口を尖らせてしまうが、尖らせすぎないようにする。
・唇を正面から軽くたたいて、唇をほとんどあけないくらいの口構えで「あ」「お」「う」の順番で言わせると、正しい「う」が出やすい。
「え」の発音練習
・前舌を上歯茎の奥北近づけないとダメ。
・上下の歯と歯の間をあけすぎると曖昧な音になってしまう。
・親の人差し指と親指を子供の唇の両端に軽く当てて、ほんの少し左右に押し広げる。
・子供の人差し指を自分の歯と歯の間に入れて、3回ほど「あーえー」といいながら指を左右に動かす。そのあと、「あーえー」と言い「え」のところで指をすっと口の外に引き出す。
「お」の発音練習
・人差し指がすっぽりとはいるくらい唇をあけ、第一関節まで指を入れたまま「お」と言う。
・指をそっとひきだしながら「おー」と言う。※引き出す時に口の形を変えるのはダメ。
・下あごの中央に握りこぶしを軽く当てながら「と」「と」「お」と言うと正しい「お」の発音になりやすい。
・親は片手五本の指先でピンポン球の周りを掴むように唇の周囲に当てる。そのまま「おー」と言わせるとはっきりした「お」の発音になりやすい
私自身もこんな風に発音の練習をしていたな〜と懐かしく思います。とはいえ発音の練習期間は幼少期〜小学校くらいまでなので、その時はなるべく時間を割いてあげてほしいと思います。
私自身は、この時頑張ったからこそ、今の相手に問題なく伝わる発音ができるんだ!と自信を持って言えるので、是非是非出来る範囲で練習を頑張ってほしいと思います!
※久しぶりに自分の発音を確かめるためにもあらためてやってみたのですが、これ、大人になった難聴者にも有効だなあ〜と思いました!
また、ブログ内には書ききれない部分も多かったので、もっと教えてほしい!等、気になる方へはまたワークショップ等でご紹介させていただければと思います。