「まずは、カウンセリングを体験してみて欲しい。」重複障害のお子さんを持つ利用者の声
公開日2020/10/08最終更新日2020/10/08
◾️利用者の声
こんにちは、デフサポのユカコです。
今日は、カウンセリングを受講し申込してくださった重複障害のお子さんを持つママさん(東京都在住 りくママさん)からお手紙をいただいたので紹介したいなと思います。
カウンセリングってなんだか不安、どんな事を話せばいいの? なんて悩んでいるみなさんへはぜひ読んでもらえるとうれしいです!(※本文は、りくママさんの許可を得て、記事原稿に編集しています)
「自ら考えられる子にするにはどうすればよいのか」、そう悩んでいた時にデフサポと出会う
「子供の知的能力レベルを何とか少しでも向上させたい。」そう強く願っていたのが、デフサポを知ったきっかけの1つでした。もともと、肢体・聴覚・奇形など身体的な部分や知的部分に障害のある我が子を、一人親である私が永遠に支え続けることは難しい。そんな中、子供ができる限り自立した生活を将来送れるようになるためには、コミュニケーション能力や知的レベルを改善し自ら考えられるようになる事がまずは必要なはず。私生活においてもどうにかできないものか…。そう悩んでいた時に、ソーシャル上で「デフサポ」についての情報が目にとまったんです。
時は、子供の就学準備も進めていた時期で、同年代のお子さんたちが学習を始めるタイミングでした。何か始めなければと正直なところ少し焦りもありました。
重複の子供を育てるにあたって、専門機関に連れて行けばよいのではと思う方もいるかもしれません…。仕事をしながら、日々の通院や入院、リハビリ、児童発達支援などに連れていくだけで手一杯。聾学校など平日乳幼児相談を実施されていますが、生活維持するためにフルタイムで働く私にとっては、有休を取得しすべての機関につれていく、それは実現不可能でした。
実は「デフサポ」を知り、すぐに申し込んだわけではありません。ホームページでどのようなサービスなのか、代表の牧野さんがどのような思いをもってこの事業を立ち上げられたのか、すべて目を通しました。自宅からでも受講が可能で、今の生活スタイルを変える必要もないことは大きなメリットの1つでしたし、聞こえづらい当事者である牧野さんやSTさんたちが揃っている「デフサポ」であれば、子供の能力を引き上げてくれるかもしれないと直感的に感じました。最初は、お試しで、もし子供にあわなければその時に考えればいいという気持ちでテレビ電話形式での「カウンセリング」を申し込みました。
不安や疑問など1つ1つ解消され、今後へのヒントが得られたカウンセリング
いよいよ、カウンセリング。60分という限られた時間内で、話したいことを伝えられるのだろうかと少し不安でした。ですが、子供について、どのような障害を持っているのか、聞こえの状況や言葉の理解度、どのように子供とコミュニケーションをしているかなど事前にメモ書きを準備していたことが自分の中で確認したいことの整理につながりました。
当日は、2つの疑問を牧野さんへ問いかけました。1つは、「集中力が継続せず、言葉の習得にあたって効果的な方法はあるのか」ということ。絵カードなどにも興味を示さず、もっぱらリアルに動くものや自分の好きなものにしか関心を示さない子供へはどのような対応をしたらよいのか。もう1つは、感覚過敏のため、補聴器がつけられない、難聴者の補助ツールである補聴器を0歳のころから持っているにもかかわらず、「7年間、補聴器を装着できない子供へはどう対応したらよいのか」という内容です。
集中力が続かない子供に対しての言語習得ヒント
子供の状況を一通り聞いてくださったうえで、牧野さんから出てきたアドバイスの1つが、「感覚統合」を活用した言語能力の発達方法についてでした。視覚的イメージと聴覚から入る言葉を結び付けて、言語能力を発達させる「感覚統合」については聞いたことがあったものの、具体的にどのように実践したらよいかまでは当時理解できていませんでした。
例えば、我が子が大好物の「苺」という名詞、そしてそこに感覚的に関連する形容詞「甘い(苺)」「赤い(苺)」等、どのように「苺」という名詞の概念と、それに関連する形容詞を相互にリンク付けさせ子供の言語能力自体を発達させることができるのか。日常生活内での実践方法について教わりました。そして、「あ、この方法であれば我が子でも試せそう」と希望が持てたのと同時に、障害を持つ子供に対してはこのような言語アプローチ、こちらからの働きかけが必要なんだ、と気づかされました。
補聴器を装着できるようにするためのヒント
右耳はかろうじてかすかに聞こえ、左耳は全く聞こえない我が子にとって、補聴器をつけられないというのはそもそも言葉や音を聴覚から入れる以前の課題でした。どんな子でもはじめは嫌がる補聴器。強制的にでも少しの時間つけていればいつかは慣れるから。と過去には様々な専門家の方から言われ続けてきました。
ただ、帽子をかぶるのもイヤ、マスクもダメ、眼鏡もイヤ、そもそも顔の表面自体を触れられること自体がイヤな子供にとっては、無理やり装着させようとしても、2,3時間大泣きコース。結局装着できず、私も子供もお互い疲れてしまう、いつしか無理してつけさせなくてもいいや。という諦めの姿勢になっていました。
カウンセリング時、これまでの経緯を一通り伝え、牧野さんから「補聴器はぜったいつけたほうがいい」からと一言。「やり方はいろいろある。お子さんの場合、感覚障害ということであれば、いまの固いイヤモールドでなく、シリコンの軟らかめのイヤモールドで、小さめのサイズのものはどうだろう?」と提案いただきました。
これまで、持っている補聴器をまま装着させなければいけない。ということだけ頭の中にはあり、それ以外の方向に目がいかなかった自分に、衝撃が走りました。カウンセリング後、近所の補聴器屋さんに足を運び、シリコンのイヤモールドを作成し、そのイヤモールドでつけることができるようになったこと、この7年の苦労はなんだったんだろう…その点は驚きでした。
カウンセリングとその後のフォローアップ教材が、申し込みするひと押しに
カウンセリングを通じ、自分では見いだせなかったいくつものヒントを得ることができました。また、数日後手元に届いた教材は、汎用的なものでなく我が子向けにセミカスタマイズされていました。教材の中には苦手な部分を伸ばすためのメソッドやカウンセリングのフォローアップ+αの内容として満載でした。カウンセリングによって、不安が払しょくされ、サービス申し込みへの後押しになったことは間違いありません。
これまで何をしてもダメだった…。そんな悩みを抱えている方へは、カウンセリングをぜひ受けてみて欲しいです。その一言を、いち体験者としてお伝えします。(教材についての知りたい方はこちら)
りくママさん、今回はお手紙をありがとうございました!!カウンセリングの流れも、こちらで説明しているので、あわせて見てくださいね。