私が口話をメインとして選択して良かったこと①
公開日2016/08/09最終更新日2019/10/23
手話と口話
久しぶりの更新です。
本日は…
口話で過ごすことを選んだ私の話
です。
こちらは単純な話なのですが…
私の場合は幼少期から普通幼稚園→一般小学校と地元のメンバーとそのまま進学していったこと、また、たまたま人間関係で特に困ることが無かったことから、ずっと一般の学校で育ち、手話を使う機会がなく今まで来ました。
もちろん、口話をメインとする聞こえる世界、手話をメインとする聞こえない世界どっちの生活にもメリットデメリットがあります。
私自身、口話メインで、いくら人間関係は良好だといえ、「聞こえないって不便やわ~~~」
と思うこともたくさんあります。聞こえる人と過ごしているからこそ思うこともすごく多いかもしれません。でも・・・
「聞こえる人の中で過ごしてきたから、そのおかげで今の私って、こういう風にできるんだな」
ということもたくさんあります。本日はそれをご紹介させてください。
例えば…
・耳は聞こえないけれど、1:1だけではなく複数人の会話もできる!(モチロン完璧ではない)
こちらは慣れが一番大きいと思うのですが、やっぱり学生生活や集団生活って、1:1で話すことよりも1:4とか1:5で話す機会がすごく多いんですね。
どうしてもその大人数での会話をクリアできないと快適に過ごせないのもあり、自然と話すタイミングや、相手が話すだろうな~というタイミングを掴むのがうまくなりました。
例えば、4人で話しているときもだいたい4人一斉に話すわけじゃないので、メインで話している人の口に注目しておけばいいとか、
話や会話の切れ目になると次の人が話したり、感嘆詞(えー!とか)そういうのは短いし、文脈に関係しないから全員の口を見る必要はないとか…
(こういったコツもワークショップでお伝えしていこうと思います。)
それだけでなく、聞き返すタイミングもなんとなくわかってくるように。笑
他にも
・聞こえる友人と話すと、イントネーションの違いを教えてもらえる
ことも多々あります。
※こちら関西弁のイントネーションなので皆様のイントネーションとは異なるかもしれません。
”雨”のイントネーションと”飴”のイントネーションが違うといった同音異義語の違いや、同じ語尾であっても疑問形で聞くときのイントネーションは異なる!といったことは友人たちの会話の中で学んでいっていることも多々あります。
例えば、ここもっと強く!アクセントつけて、そのあと上にあがんねん!とか・・・・笑。
でもおかげで発音だけでなくイントネーションも(一部ですが)教えてもらうことができたのは今の環境にいたからかな~と思っています。だから関東に来てなんで関西弁のイントネーションなん??って言ってもらえるんだなーと!♪
そして発音も伝わらないと「え??」と聞き返されるので、なんだかんだで発音のレベルも上がります。
そうそう、”パフェ”の発音に苦労した覚えがあります。結構難しかった…笑
幼少期に、こういう風に指摘してくれる友人が周囲にいたのはすごくありがたいなあ~と思っています。
それ以外にこんなことも・・・
・家族間では使わない言葉遣いや、言葉を知ることができる!
やっぱり家族の間で話す言語って限られているな~と思います。あんまり汚い言葉とか使わなかったり(笑)、親子ではなく友達と話すからこそ出てくるような言葉もたくさんあると思います。
例えば、私の場合小学校1年の時。インパクトがあったので今でもよく覚えているのですが、遊んでいるときに、相手の子に「もうやりなや!」って言われ、その言葉を聞いた私は「もっとやってっていう意味?」と勝手に思って更にしつこくやって、相手を泣かせたことがあります。
そのあと、別の子に、「○○くんやりなやっていうてたやんー」って言われ、「やりなやー」って、やったらだめって意味だったの?!と初めて知りました。
家族の間では「もうやめときー!」「やめなさい!」といわれていたので「やりなや!」という関西弁を知らなかったんですね。
それ以外にも、イマドキの女子の会話の言い方や、略称の仕方だったりとか、他にもこの言い方は嫌味に取られたりすることもあるんだな・・・と知ったりしました。ああ、こういう言い方は自慢になるからよくないんだなあ~と知ったり。
それ以外にも、人に注意したりするときの言葉って、きつくなりがちですが、他の人が使っている表現を聞いて、「こっちの方が柔らかくていいな~」と
別の言い方を学んだり、いろいろと友人たちの会話から教えてもらえる部分がたくさんありました。
そういった意味で私は口話の世界に育ってきてよかったな~と思っています。
もちろん基本的な会話が口話がゆえの困ったことも数えきれないくらいあります。
次回はそういったことも含めて書いていこうと思います!