難聴者は人一倍語彙数を増やすべき、その理由はたった一つ!

デフサポのユカコです。

講演会のお申込みありがとうございます。
特に東京会場は立て続けにご連絡をいただき、10組を一気に超えるお申込みとなったため、定員を増加してお申込みを承ります。
また夫婦・お子様連れでいらっしゃる方が多いため、会場を大型に変更し、お申込みいただきました方の総数で会場を決定いたします。
つきましては会場決定のためにも、お申込み期限4/3(月)までとさせていただきます。


難聴児は語彙数が少ないと言われるが、どうしてこんなに語彙数が大事と言われるのか、知っていますか?
『どうして語彙が必要なのか』を知っていれば、『なるほど!だから難聴児には語彙数が大事なんだな~』と納得して難聴児にいろいろと教えよう!と思えると思います。

日本語で最低必要な語彙数

日本語を90%を理解するために必要な語彙数はなんと1万語もあります。

ちなみに諸外国と比較すると…
・英語
3000語
・スペイン語フランス語2000語弱

といわれており、かなりの差があることがわかります。日常のコミュニケーションを円滑に進めたり文章を読んだりするために、私たち日本人はスペイン人の5倍の語彙が必要になります。

齋藤 孝『語彙力こそが教養である』
(2015,角川新書)より引用

加えて、難聴者は聞こえないので語彙を増やすのは大変だと言われています。

難聴者はどのくらい語彙数があればいいのか

まずは日常会話に問題ないくらいの語彙さえあればそれだけでもう万々歳です!という声をよく耳にします。つまり日常会話を90%理解できる1万語あたりを目指すということですね。

しかし!私は難聴者こそ人一倍語彙を豊富にしてあげるべき!

だと考えています。

聾学校や療育センターも日常会話に問題のない1万語あたりまでもっていくことを目標にしているところも多々あります。
もちろんその考えは間違えではありません。6歳まで(遅くとも9歳)までにクリアすべき目標としてはアリだとおもいます。
しかし!私の考える難聴者の語彙数の最終目標は…健聴者以上に、語彙数を多く入れてあげること!

明確に言うと最終的には5万語レベルの語彙を習得してほしいと感じています。

 

その理由はたった一つ。

語彙数が多ければ多いほど聞こえなかった文や単語の予測が容易になるため!

殆どの難聴者は、前後の文脈に加えて、口の形、聞こえた言葉で会話を予測しています。もちろん健聴者であってもそうです。会話をすべて一字一句聞いているわけではありません。

例えば「本日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございます」という文章も、キッチリ聞いているわけではなく、「お忙しい中~」と言われれば「ありがとうございます」とか、「助かりました」とかそういった文章が入るだろうな~と頭の中で無意識に考えています。これが予測する力だと考えています。

難聴者の場合、健聴者に比べそういった予測に頼ることがかなり多くなります。これはもちろん悪いことではありません!いいことなんです。チンプンカンプンな予測ではだめですが、それなりに理にかなった予測であればどんどん予測すべきです。この予測力のためには圧倒的に語彙力が必要になるんですね。

例えば、天気の会話を自分から振ったとします。
あなた:「今日はいいお天気ですね!」
相手:「そうですね、○○○○ですね~!」

この○○に何が入るか想像してください。


「本当に晴れましたね~」「雲一つないいいお天気ですね!」「毎日毎日暑いですね!」・・・等、いろいろな言葉が入ると思います。そこで多くの言葉を想像できる人(語彙数が豊富な人)と、「晴れ」しか想像できない人(語彙数が少ない人)とでは聞き取りのレベルが違ってきます。


語彙数が少ない人の場合

もし「晴れ」しか語彙を知らなかったら…

あなた:「今日はいいお天気ですね!」
相手:「そうですね、雲一つない快晴ですね~!」

と言われたときに「雲一つない快晴」が聞き取れず、「くも?????かいてい」という感じで聞こえたとき、「えっ?!くも?かいてい?」(いいお天気の話なのになんでくも? かいていってなに?)となってしまうわけです。

相手は相手で「自分から天気の話題降ってきたのに…?」とちょっと微妙な間が産まれたりするんですね。
こうなってしまうとコミュニケーションを健聴者と対等なレベルで…といったことが難しくなってしまいます。


■語彙数が豊富な人の場合

でももし、「雲一つない」「快晴」という語彙を知っていたら…

あなた:「今日はいいお天気ですね!」
相手:「そうですね、雲一つない快晴ですね~!」

と言われたときに同じように「雲一つない快晴」が聞き取れず、「くも?????かいてい」という感じで聞こえたとしても「雲」と聞いただけで(ああ、「雲一つない」かな)と想定できますし、「快晴」「かいてい」と聞こえたとしても天気の話の流れで(ああ、「快晴」って言ったんだな…)と分かるわけです。

そうするとコミュニケーションも潤滑にできますし、聞き取りの力が弱くても語彙数があると予測力で聴こえていない範囲をカバーできます。

予測する力こそ難聴者には必要!!会話の予測ができるということはつまり…

・会話の正答率が上がる
・会話に余裕を持つことができる
・ちゃんとした会話が成り立つ
・健聴者ともコミュニケーションがとれる
・自信が付く

ことになると感じています。私自身、この予測する力にどれだけ助けられていることか…!
予想する力は幼児期から学童期にあがるにつれて、そして学童期から青年期になるにつれて強化されていきましたが、今現在ですら年々いろいろな人と会うことで更に進化していると常々実感しています。

難聴者の場合は語彙数を健聴者以上に入れてあげることで、聞き取る力が弱くても、聞こえが悪くても、社会で生活していくうえで誰もが持っているべきコミュニケーションレベルまで一気に持ち上げることができます!

では最終的に5万語レベルまで語彙数を増やすためにはどうしたらいいのか。
こちらについては次回!お楽しみに♡

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