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難聴児が習得しづらい言葉6選!フォローが大切!

公開日2015/09/28最終更新日2017/12/15

日常

難聴児が習得しづらい言葉6選!フォローが大切!

デフサポのユカコです。

さて、今日は耳が聞こえないと習得しづらい言葉についてお話をしようと思います。
難聴者は耳から情報が入らない分言葉が習得しづらいのですが、その中でも特に苦手!!といわれるものをピックアップしました。

あなたのお子様の言葉の力に自信を持てますか?

一般的に聞こえる子の場合、小学校入学前の語彙数は約2000〜4000語と言われています。

聞こえる子は親との会話だけではなく、様々な音や周囲の声を聞いて言葉を習得して行くのですが、難聴児はどうしても1対1での会話で語彙を習得するため、圧倒的に語彙数が少なくなってしまいます。

両親の働きかけにより聞こえる子と同じくらいの語彙数を手にする事は可能です!絶対、やり方さえ間違えずに頑張る事が出来れば将来的に追いつく事は出来ます。

しかし、難聴児に説明がしにくいこともありなかなか習得しにくい言葉とはどのようなものでしょうか。これを知っていると意識的に話そう!と思えるので是非知っておいてほしいと思います。

ではでは説明していこうと思います~!

抽象的な言葉(気持ち等)

抽象的名言葉とは、目に見えない「気持ち」などの言葉です。例えば、嬉しい」「楽しい」「いい気分」「気持ちいい」「素敵」「幸せ」これらのことばの細かい違いを聴者は自然と使い分けますが、難聴者に説明するのは難しいでしょう。

特に手話をメインに使っている場合、手話はどうしても細やかな日本語ではなく一つの形で複数の意味を含みますので、苦手になりやすいものの一つです。

例えば…どんなことばも「楽しい」で全て表そうとすると細かいニュアンスを伝えることができません。

なので同じような意味でも違う言葉を重点的に会話の中に入れていくことが大切です。

例えば…誕生日に話しかけるだけでもいろいろな語り掛けがあります。なるべく「楽しい」の一つだけではなくいろいろな言い方を考えて話してください。
<例>
・○○ちゃん誕生日おめでとう♪楽しい一日にしようね!
・今日はみんなに誕生日をお祝いしてもらえてどうだった?嬉しかった
素敵なプレゼントをもらえて本当に○○ちゃんは幸せね!

抽象的な言葉(物質)

”抽象的な物質”とは、例えば、雨上がりの「におい」や、空中にある「酸素」、携帯の「電波」等目に見えないもの等です。
ある程度語彙力が増え、知識量が増えてくると本等から学ぶ事が出来るようになるものでもありますが、小さいうちは説明が難しいので教えるのに挫折しがちです。

難聴児に”見えないもの”を説明するにはコツがいります。
①まずは見える化してみる。(イラスト等で探してみる)
②難聴児の知っている語彙数の中でなるべく伝えてみる。
③科学の本でわかりやすいものを与えてみる。
④難しいようであれば、もう少し大きくなってから再度挑戦する。

無理に今すぐやる必要はありません。小学校高学年くらいまでに意味をわかってくれるといいな〜くらいの気持ちでどーんとかまえてください。

数字の読み方と助数詞の読み方

数字はいろいろな数え方があり、大変難しい言葉の一つです。
数字の読み方が変わることに加え、助数詞の読み方も異なってきます。さらに4=し・よん 7=なな・しち 等どちらにも読めるものもあります。

鉛筆:「一本(いっぽん)」「二本(にほん)」「三本(さんぼん)」
ネコ:「一匹(いっぴき)」「二匹(にひき)」「三匹(さんびき)」
お箸:「一膳(いちぜん)」「二膳(にぜん)」「三膳(さんぜん)」
お皿:「一皿(ひとさら)」「二皿(ふたさら)」「三皿(みさら)」
鳥 :「一羽(いちわ)」「二羽(にわ)」「三羽(さんわ)」

これらはもう、反復練習しかありません。子供が「鉛筆1個ちょうだい!」って言った時は「はい、一本ね」と言ったり、「今筆箱に鉛筆は何本はいっている?」と聞いて、「○○個!」というと、「○○本だね!」と軽く言い直すところから始めてください。

大きくなってきたら、書き取りの練習等、「勉強」という形にしても良いかもしれません。

擬音語/擬態語

擬音語→モノの音を表すことば
犬が「ワンワン」と鳴く、鳥が「ピヨピヨ」と鳴く、雨が「しとしと」降っている…等

擬音語→物事の様子を表すことば
星が「きらきら」輝いている、 みんなが「ばらばら」になっている…等

さらに・・おなじ「ごろごろ」でも、以下のようにたくさん意味を持つものもあります!
・雷が「ごろごろ」となる
・猫が「ごろごろ」と喉を鳴らす
・丸太が「ごろごろ」と転がる
・家で「ごろごろ」する
・目に入って「ごろごろ」する

いずれもあえて「教えよう」と思わないとなかなか出てこなかったりで、難聴者には入りにくい言葉です。また、目で見えるものではないので感覚をつかむのが難しいところもあります。日本語って、豊かな分難しいですね。

親戚関係を表す言葉

自分のおばあちゃんとは分かっても、「おばあちゃん」は「おとうさん」の「おかあさん」になること等、関係がつかめていないことがあります。

私自身、幼児期は「おばあちゃん」のことを母が、「おかあさん」って呼んでいたり、「おばちゃん」を「おねえさん」と呼んていたりで、みんながどの立ち位置なのかが分からず、関係を掴むまで混乱した覚えがあります。

これはもう”図解化”しかありません。聞こえない子は目でみて解釈する方が得意ですのでなるべく絵やイラストを活用して教えてみてください。あっという間に覚える子もいます。

体の感覚

例えば、「おなかがごろごろする」「おなかがちくちくする」「おなかがきりきりと痛い」「お腹が重い」「おなかがぐーっと締め付けられるように痛い」・・・などお腹の痛みでもたくさんの言い表し方があります。

しかし聴者は自然と覚えて行きますが、難聴者にはその概念を教えるのが難しいため「お腹が痛い」としか言えず、どう痛いのかが説明できない可能性があります。

これは絵本や小説等を活用するのが一番の近道です。ぜひ本を読むような環境をつくって、豊かな言葉がつかえるように導いてあげてください。

まとめ

これらの言葉は聴者は自然と覚えて行きますが、難聴者はだれかがあえて教えない限りはなかなか習得できません。なるべく早いうちからさまざまな言葉に触れ合って行くことが大切であるといえます。

いやーほんと言葉、日本語って難しい!!!

”聞こえない子”を育てるのは想像以上に大変です。しかし、今のがんばりが将来の道を広げます。本当に本当にご両親は頑張ってらっしゃいます。

まずは基本の言葉を使える事が大切であり、こちらの苦手な言葉はいわゆる応用編と考えても良いでしょう。そういえば、こういうの苦手なんだな〜と頭の片隅に入れて、そういえばこの言葉使ってみよう!くらいの感覚で是非教えてみてください。

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