【デフサポちゃんねる】聴覚障害の彼女と健聴の息子の結婚、どう思ったか義母に聞いてみた!
公開日2020/08/24最終更新日2020/08/24
デフサポちゃんねる
ユカコ
目次
聴覚障害を持つ息子の彼女、打ち明けられてどう思った?
ユカコ:目の前にちょうどお義母さんがいるんですけど、出てはこれないのでクマちゃんが代わりにいま~す♪
ユカコ:では最初の質問です!息子の彼女が聴覚障害を持っていると初めて知ったときにどう思ったかを聞いてみたいです。
義母:素直に「耳が聞こえない?だから?」 という感じで「いいんじゃない?」 と言ったのね。
義母:息子が 「なんで?」 と言うから、耳が聞こえない、目が見えないなどというのは本人には何の責任もないのだから、そんな性格の悪い女よりよっぽど良いわって伝えました。この間、デフサポちゃんねるに息子が出て「(付き合っていることについて)あっけらかんと返事された」というのは、まさにその通りかな。
ユカコ:テツ(夫)から見ても実際そうやった?
夫:そうだったね。この親にしてこの子ありみたいな感じだね。
ユカコ:そもそもいつ喋った?
夫:いつ喋ったんやろ?
ユカコ:かしこまって喋ったんかな?
義母:どこかに出かけて戻ってきた帰りに「いま付き合っている彼女さ、耳が聞こえないんだけど構わないかな?」みたいに言われて「いいんじゃない?」 みたいな。
夫:たぶんそれぐらい軽い感じだと思うよ。
ユカコ:そうだったんやぁ。
夫
ユカコ
夫
初めて対面した時の印象は?
ユカコ:そのあとお義母さんに私のことを紹介してもらって、初めて会って、イタリアン食べに行ったんやな。実際会ってみて、その時はどう思ったんだろう。印象とか。
義母:私自身が夜勤明けの疲れたボロボロの状態で会ったんだけど「元気な子だなー」って思った。
夫:たぶん「声でかいな」ってことだと思う。
義母:レストランの中に声が響き渡ってて「声が大きいよ」と何度か注意されてたな~みたいな覚えはあるね。そのあと私は家に帰り、二人はデートに出かけて行ったんだよね。
ユカコ:初めてお義母さんに会った時のインパクトって、私たちが遅刻したんだよね。テツがさ、いつも時間ギリギリじゃん。「いや、ウチのおかんだから別にいいし」と言って、10分か15分くらい遅刻してしまって、私めっちゃ焦ってて「やばいんちゃう」とか言ってて、怒られた記憶しかない。
夫:印象悪いじゃん(笑)
義母:でも誰が遅刻したなって言うのは聞かなくても分かってるーって感じだったな。何度言っても直らない遅刻癖みたいなね。
夫:俺をディスる番組みたいになっているからやめてくれ~(笑)
一同:(笑)
ユカコ:まぁまぁ、そこはええんちゃう。
「聞こえない人」の印象は変わった?
ユカコ:その時に感じた「聞こえない人」に対する印象はありませんでしたか?
義母:なんだろう。やはり世間一般と同じで、耳の聞こえない人というのは手話をするものという印象で、ハッキリした発音をしている人というのは見たことがなかったのね。読唇術というのがあるのは知ってたけど、こんなに普通の発音でできるとは思わなかった。そういう人もいるんだな~って思ったね。
ユカコ:じゃあ もし私が手話だけだったら、手話を覚えようと思っていたんですか?
義母:それはあったね。以前、手話じゃないけど点字を覚えようと思ったことはあるのね。
ユカコ:なるほど、そうなんですね。初めて聞きました!
義母:介護の仕事をしているから、目の見えない人 耳の聞こえない人はいるんだけど、今までそういう人達に接していなかったから、そこまで踏み込まなかったけれど。だからもしユカコが手話を使っていたら覚えようと思ったかもしれない。
ユカコ
夫
ユカコ
義母:耳が聞こえない、喋れない主人公が出てくるテレビドラマ「星の金貨」というのも知っていたし、それに難聴の登場人物が出てくる有川浩さんの『レインツリー(の国)』という小説を直近で読んでいたというのもあったから、近くにそういう人がいたんだなという気持ちはあったかな。あまり偏見とかそういうのは持ってないかな。そういう聴覚障害とか視覚障害とか。
ユカコ:息子から彼女を紹介されたときの返事からして そんな感じよね。偏見を持ってないというイメージです。
息子との結婚、心配ではなかった?
義母:その後、トントン拍子に結婚の方に進んで行って、すごい「はやっ!」 と思って。
ユカコ:そうですよね。結婚すると知ったときはどんな感情だったんですか?
義母:こんな息子で良いの?と思った(笑)さすがにこの息子の性格を知っていたしね。生活態度と言うか、そういうのもあって、この子で良いのかな?と。付き合って1年も経っていない子が、まだ裏を見てないでしょ?あとで後悔しない?って。「クレームは受け付けるけどリターンは無しね」と言った記憶がある。
ユカコ:それ、めっちゃ言われました。「クレームは全然聞くけど、ノンリターンでお願いします」って。
夫:それは覚えているわ。
ユカコ:逆に生まれてくる子供の耳が聞こえなかったらどうしようと思ったことはないんですか?
義母:うちの息子は目が悪かったのだけど、お医者さんに「目が悪いのはお母さんのせいじゃないんですよ」と言われたから。親のせいじゃない、しょうがないんだというのが頭にあったから、別に生まれてくる孫のことも心配しなかったかな。
ユカコ:そうなんだ。テツは?
夫:子供?いやまぁ出来れば耳は聞こえた方が良いなーとは思うけど、耳が聞こえない人からどれぐらいの割合で耳が聞こえない子供が生まれるのだろうみたいなことは、別に調べていなかったよ。まぁなんとかなるっしょみたいな。
ユカコ:結果「全然ダメだ」みたいなことにならなんかったの、みんな(笑)
聴覚障害を持つ嫁と出会って新しく知ったこと
義母:身の回りに世間一辺で言われる「障害を持っている人」がいなかったから、初めは身近ではなかったかもしれない。
ユカコ:それはあるかもしれないですよね
義母:目が悪かったことに対しても「メガネをかければ矯正できる」程度の理解しかないわけだから、「障害を持っている人」が自分の近くにあることではないと思っていたかもしれない。
夫:なんか分かる気がする。
ユカコ:たしかに それは分かる気がします。
義母:お年寄りが使っている補聴器って、それを付ければある程度聞こえるという理解があるから、補聴器を付けていても「音としては感じるけど言葉としてはわからない」とユカコから言われた時に、そういう風に「聞こえない」という人もいるのだというのは思ったね。
夫:それはわかる。伝音性の問題で、音量を大きくすればみんな分かるんじゃないかと思うけど、そうではない人もいるというのをユカコに会って初めて知ったな。
ユカコ:そういう人に会うことがあまりないもんね、そもそもね。
義母:やはり自分の近くにそういう方がいないと、情報を仕入れない。今はインターネットがこれだけ普及していても、あえてそこを検索したり調べたりすることはないから、ユカコと出会って新しく知ることが多かった。
ユカコ:私としては、案外反対されなかったのにビックリだったかもしれない。スルスルっと結婚が決まったから「はやっ!?」みたいな感じになって「え?本当に反対されなかった?」みたいな。
夫:全くなかったね。俺も軽く言ったし。母親も軽く「いいんじゃない」みたいな(笑)
ユカコ:そこが結構驚いたんだよね。最初に親にどんなふうに言ったんやろ?と思って「え?普通にいけたけど」みたいなこと言われて「どんなふうにしゃべったん?」とか思っていたな。
日常生活では何に気を付けている?
夫:ちなみに今回のお題って「付き合う時どう思ったか」だよね。難聴なのにどう思ったのか?って。ただ、難聴で困ったことは別にないもんね。困ったことっていうか、気にしたことはそんなないよね。
義母:そうだね。ただ、車に乗っている時に話をする時とかかな。今までは後ろや横から話しかけても会話できていたのが、1回声をかけても「あ、そうだそうだ。前から話さなきゃいけないんだ」と思って、何度か「またやっちゃったな」みたいなのはあったかもしれないね。
夫
ユカコ
夫
義母が障害をどのくらい気にしていなかったかというと・・・
義母:お付き合いや結婚に対して「いいよ」と簡単に言ってしまったけど、難聴の種類なども何も知らなかったから、どの程度は聞こえるとか、なぜ聞こえない状態なんだろうとか、一切聞いていなかったね。
ユカコ:その話、説明していなかったの?
夫:いや してないよ。
ユカコ:しなさすぎでしょー!それはちょっとー(笑)
義母:生まれたときから聞こえないのか、それとも途中で聞こえなくなったのか?というのも聞いていなくて、結構あとの方になって「いつから聞こえないの?」というのを聞いたかもしれないね。
夫:たぶん、「耳が聞こえない人と付き合っている」と伝えた時に、いろいろな質問が出るだろうと思うかもしれないけど、伝えられた側としては「今そんなに掘り下げて聞くもんじゃないだろう」と思うんじゃないかな。伝えた側も根掘り葉掘り説明するのもなんだか変かな?みたいな感じで。
義母:逆に反対する親だったら、根掘り葉掘り聞いていたのかもしれない。
夫:絶対一定数は反対する人も恐らくいるよね?「絶対」という言葉は良くないけど、反対というか、反対させる体で話を聞きながら質問してくると思う。結論は決まりながら質問してくるみたいな感じでさ。そういうのは全くなかった。
義母:我が家も今どきで言うシングルマザーだったわけだから、それをダメって言う人も逆にいるじゃない?相手方の親御さん。過去に中学生ぐらいのときに息子が付き合っていた彼女のお母さんから「ウチの娘と付き合わないでください」「お宅 片親ですから」と言われたことがある。そういうのもあるから、余計に偏見を持たないようにしていたから。
ユカコ:なるほどね、そんな感じなんだ。
義母から夫婦にひとこと!
ユカコ:最後に私たちに直して欲しいところとか、ひとこと言ってもらって終わりにします。
夫:もう終わり終わり!
義母:もうちょっと2児の親の自覚を持ってくれ(笑)
ユカコ:飲みに行くときとかに、お義母さんに子供を見てもらったりしていて。昨日もちょうどね、結婚記念日で二人でご飯を食べに行ってきたんだよね。そういう時、つい時間が遅くなってしまうんですよね。
義母:いつも「早く帰って来い」って言うけど、昨日は一年に一回の七夕も近いし「どうぞごゆっくり」と言って送り出したよね。ゆっくりして来れたらよかっただろうし。子供たちには「パパとママは織姫さんと彦星さんだよ~」と言っておいたから(笑)そんな感じかな?
ユカコ:お義母さん、ありがとうございました!