【難聴児教育】3歳でやるべき事3つ(文字とことば編)
公開日2015/08/30最終更新日2019/08/02
年齢別のポイント
久しぶりの投稿となってしまいました。難聴児教育3歳編!3歳になると大抵の子がおしゃべりができて、周りの状況も分かってくるころです。
そして、(聞こえる子と異なり、聞こえない子ほど)”文字”に興味を示し始める時期となります。文字の仕組みや原理が分かり始めるのも大体3歳ころからとなります。そんな3歳は急激に成長する時期なので、大切に過ごしてください。
では3歳でやるべき事とは…
1.文字(ひらがな)を覚えさせる
3歳になってくるとそろそろ文字を覚えさせる事が大切になります。聞こえない子は手話を使っている子もいるかもしれませんが、早い段階で文字に興味を持たせて、覚えてもらえるようにしてください。
トイレやお風呂にはひらがなの表を貼る、名前はかけるようにする、とにかく文字を覚えてもらう事は最優先です。
書けなくても良いので、読めるように、分かってもらえるように。
出来れば声に出して口も見せながら文字を指してください。文字=発音=ことばに繋がる事が分かってくるはずです。そこがつながれば後は早いです。
今後発音も教えて行く時期にさしかかりますが、、文字がある事を分かってもらわないと、これは”あ”、これは”は”、これは”わ”・・・といった説明ができません。
難聴児はたいてい視覚優位の人が多いのでわりと文字にはすんなりなじむ人が多くあまり底まで苦労しないと思います。
(もし苦労するようであれば教えてください。一緒に対策を考えて行きましょう!)
2.カレンダー(もしくは絵日記)を子供と作る
分かる人は分かるかもしれません。よく聾学校やことばの教室でやっているアレです。3歳ごろといえば、カレンダーや絵日記に手を出し始めるのにベストな時期になります。
子供と一緒に、今日やった事を絵日記にしたり、カレンダーに入れていくことで、子供が実際に体験した事をことばにすることで、子供には記憶の定着とともにことばの定着を促す事が出来ます。
例えば、こんな感じ。(実際はひらがなでお願いします!)
「今日は○○くんと公園に遊びに行った。
長い滑り台をびゅーんと滑った。
とてもこわかった。でもたのしかった。」
動詞と、感情(形容詞)を必ず入れる事が大切です。要は、名詞と違って動詞や形容詞は難聴児にとって覚えにくい言葉&文字となりますので、なるべく体験した事を中心にことばを教えて行くことがポイントです。
体験した事であれば、すんなり入りやすいですしね!
3歳の時のカレンダーはまずは簡単でいいです。
一日3行から5行くらいで、簡単なものを書いてあげてください。
カレンダーや日記はこれからどんどん大切になるものなので、嫌にならないようにいくつかポイントがあります。
それはなにかというと・・・
①子供に、怒らないこと
②こどもに無理やり書かせないこと
③落書きがあっても良いし、こどもが自由に使ってもいいものにすること
③絵じゃなくて写真でもいいので、しんどくない範囲でつづけること
④見栄を張らないこと(人に見せなくったって良いんです。子供に撮ってプラスになればいいんです!)
⑤時間を作って!読ませる!のではなく、なにかのついでに〜位のスタンスで日記を読むこと
ぜひ、日記orカレンダーやってみてください。
3.数字と色カードをつくる
数字や色のことがわかるように、いろんなカードを作ってみてください。
まずは1〜10まで、色も赤、青、黄色…等の基本的な色から取り組み始めてみましょう。
意外と会話の中に色や、数字はでてくるので、会話の中にもたくさん取り入れてください。
もう一つ大切な事は、異なる読み方もいれること!です。
たとえば”4”=”よん”とも、”し”とも読めます。
そして”7”もそうですね。”しち”と”なな”
必ずどちらの読み方も教えてください。子供は将来、家族以外の人とも話すようになります。そのとき”なな”の読み方しか知らなかったら…”しち”という人がいたとき、何度聞いても、筆談してもらっても、何の事か分からないということになってしまいます。
数字や色はあえて意識しないとついつい会話から省いてしまいますので、がんばって意識して行きましょう。
そして、これは4歳編で詳しく説明しますが数は数え方によって語尾が変わる事があります。3歳のときから、自然にさらっと入れてあげてください。
たとえば、ウサギの数え方(羽)、犬の数え方(匹)、えんぴつのかぞえかた(本)・・・と日本語は本当にいろんな数え方があります。こういう時は(日本語ってほんまむずかしいわ!)とおもう私です。笑
3歳でやってほしい事、ほかにもたくさーんありますが、まずはこの3つ、ぜひやってみてください。