2018年に関わってくださった皆様、
そしてデフサポにアクセスしてくださった皆様、ありがとうございました。
あっという間に今年も終わりですね。
2018年は右も左もわからないことが多く、ほうぼうに迷惑もかけまくったのですが、自分なりに、やりきった一年でもありました。
ソニーを辞める勇気を持てたわけ
ちょうど1年前の、2018年の1月はまだソニーを辞めるなんて話は出ておらず、どうやってソニーと、デフサポと、育児を両立させようかを相談していたところでした。そこからあっという間に、話が色々進んで2018年3月末でソニーを辞めることになり本格的に100%デフサポに向き合うことになりました。
大企業で、仕事も不満があったわけではなく、4歳2歳の子供がいて、夫も自営で、そんな中で安定している会社を辞めると言うことははっきり言って勇気のいることでした。
でも、それでもそれくらいの想いを持ってやりたいなって思えたのは私と会ってくれた・関わってくれた難聴児のご家族のみなさんのおかげです。
本当に、ありがとうございます。
聞こえない子の人生をフルサポートしたい
皆さんと会って、少しでも安心してもらえたり、喜んでもらえる顔を見ていると絶対に続けていきたいって思えて。
デフサポは、未就学児のうちだけではなくて、赤ちゃんから学童期、就労まで一貫してずーっとずーっと心の拠り所であり、フォローできる場所でありたいと感じています。
そして正直私の方が皆さんから助けてもらうことも多いですし、まだまだなところもたくさんありますが、ぜひこれからも末長くデフサポに、関わってもらえると嬉しいです!♡
ユカコにとっての人生の転機
正直、これまでの人生って友人たちのおかげで、総じて楽しくて、
聴覚障害当事者でありながら”障害” ”福祉”に目を向けたことがなくって。
でも、私にとって、人生の転機は、2014年に生まれた長女が難病を持って生まれてきたこと。障害を持った子供の親にもなり、本当に今でもあの時の絶望感は忘れられません。
1ヶ月毎日泣いて泣いて過ごして。なんでうちの子なんやろう。
でも同情なんかも欲しくないし、公的機関からのサポートも正直煩わしくて。「ほっといて、変な慰めなんかいらんわ〜」といつも思ってました。みんなはフツーの子供が生まれて幸せそうで。余計にね。
でもそんな私に対して、
夫は、
「生まれる前に戻すことはできないし、今できることを最大限やっていこうよ。何よりユカコが幸せになるのが一番だよ。」そして母親が言った言葉。
「あんね、受けいられなくったってええねんよ。最終的にやっぱあかんってなったら、私が見たげるよ。」そして義母や父親も、祖父母も。
さらっと子供の難病を受け入れてくれ、その上で子供のことをすぐに受け止められなかったユカコのことも受け止めてくれました。
改めて聴覚障害とも向き合うことに。
そして、だんだん子供のことを受け入れ始めた頃、自分の障害とも改めて向き合わざるを得ない環境がすごく増えたんです。毎週のように病院に行っていたのですが、ドクターは絶対に
聞こえる夫に対して説明することが多かったり、聞こえないって言うだけですごく見下された感じで、すごく
簡易的な言葉しか使わなくなったり。
もちろん、それだけではなく緊急電話ができない、子供の泣き声がわからない・・・と言う風に子育てや通院を通じて、自分の障害とも向き合うことがこれまで以上に増えました。
とにかく選択肢が少なすぎる。
その後、ドクターからは、仕事をやめるように言われたり、難病の関係で、保育園に入れないと言うことを言われ、お先真っ暗な中で、療育の現場を見て、日本の障害や福祉、そして病院の現状に目が向き始めました。
正直、障害のある子が生まれると、それだけで家族に負担のかかることが多い、多すぎると思っています。そして選べる選択肢が少なすぎる。
もっと多彩な、多種多様な選択肢があっていいはずなのに。
選択肢が少ないなら作ろう。情報が少ないなら提供しよう。
それがデフサポを始めようと思ったきっかけです。
難聴のある子供を取り巻く現状は私が生まれた30年前と正直あまり変わっていません。
大きく変わったことといえば人工内耳が出たことと、手話が言語として認められたことではないでしょうか。
これだけ世の中は変わってきているのに、療育の方法も、親御さんの負担もあまり変わっていません。
そういう世界に、一つだけでも何かの選択肢が増やせるといいなと思って。
今デフサポでは、
・共働きでも、子供が何人いても、
・地方に住んでいても、都会に住んでいても、
・ろう学校でも、保育園でも、幼稚園でも、児童発達支援センター等どこに通っていても
・手話が第一言語でも、口話/聴覚活用をしていても
「ことば」を習得し、「その言葉を使って考えられる」ように。将来の可能性を狭めずにどんどん広げていけるようなサポートをしていこうと頑張っています。 デフサポの取り組みとこれから
今やっているのは、情報提供ももちろんですが、聴覚障害児専門の進研ゼミとか、Z会みたいな感覚で手軽にやってもらえる
「ことば」の教材を中心にしながら、親御さんや専門家の先生方へ正しい知識をつけてもらうための
講演も。
今年の1年間、本当に色々な依頼をいただけて心から感謝しています。
実績のページはこちら。
そして来年、2019年からはセルフアドボカシーや、ソーシャルスキルトレーニング、そして就活、就労面でもサポートの手を広げていければと今頑張っているところです!就労・企業関係もだんだんお声掛けいただけておりますので少しずつ進めていければと思っています。
そして、何より、同じ考えを持ったSTの石田が参入してくれたこと。
それ以外にもボランティアや、アルバイトなどでちょっとずつお手伝いいただける人も増えてきて、本当に嬉しく思っています。
(とはいえめーっちゃ人手不足なので広報、HP系とか、記事とか、動画とか、技術とか、経営戦略とか・・・皆さんの得意分野でちょっとだけでもいいので、手伝ってもらえると嬉しいです!!!)今年度ははっきり言ってマンパワーが足りていなかったことと、私の力不足でご迷惑をおかけすることが多くありました。来年度はもっとしっかりとした基盤を作っていければと思っています。
一人でも多くの難聴児、そしてそのご家族にとって将来の可能性が広がるように。
そして私とつながっている皆さんには、少しでもいいのでこれからも、デフサポのことを応援してもらえると嬉しいなって思っています!♡
2019年も、教材、講演、カウンセリング、その他の機会でお会いできたり、かかわれますように!♡楽しみにしています。
Instagram:https://www.instagram.com/yukako_defsapo/
Facebook:https://www.facebook.com/deafsapo/
本当に今年はありがとうございました。
2019年はもっともっとお世話になると思いますが、是非是非よろしくお願いします!
牧野友香子