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【難聴×就活】聴覚障害の私が希望の会社に就職するためにやったこと(面接編)

公開日2018/04/12最終更新日2018/04/12

会社員時代のユカコ

【難聴×就活】聴覚障害の私が希望の会社に就職するためにやったこと(面接編)

前回の話から引き続き、今回は面接の話。
面接はねえ、、、裏話が盛り沢山過ぎます…!笑
※あくまでも私の場合!という話ですのであしからず。

ESが通過した時点で聞こえないことを再度伝えた!

そしてES(エントリーシート:以降ES)が通ると、次は面接の連絡が来ます。
だいたい、結構事務的な連絡なのですが、私の場合はそこでもう一度必ず「聞こえないこと」を伝えるようにしていました。

すでにESにも書いてありますが、先方はたくさんの就活生を一度に相手にしているためきっと難聴のことを忘れられているだろうな〜と予想していたのです。しかし予想に反して、ES通過連絡の時点「聞こえないことを認識」してくれているところのほうが多かったです。割合的には8:2くらいですかね。

ES通過、一次面接通過の連絡は8割以上電話!

ただ、私が「あーーー…難聴って理解してもらえているようで、本質的な意味では理解してもらえてないんだろうな…」って思った出来事。

なぜか”先方が、難聴であることを認識していた”にも関わらず、通過の場合は結構な割合で「電話」かかってきましたー!!しかも非通知率高い。

特に2次面接を通過したあとは、ほぼ電話での連絡だったかも。面接当日の夜か翌日に電話。みたいな感じ。ここは本当に、一般採用だけではなく、障害者採用をしている!と大々的に銘打っているような所でも!!!笑その反面、落ちるときはお祈りメールでした。(じゃあ通過のときもメールでちょうだいよ!と思いますよねw)

私の場合は両親ともに聞こえる人だったこともあり、自宅の番号を最初っから書いておきました。
電話がかかってきたときは両親に出てもらい、改めて面接の詳細連絡をメールでもらえるようにお願いするか、面接の日付をそのままことづけてもらっていました。

※企業側も人材の確保に急いでいるということと、私の場合は入り口が障害者採用でもたまたま最終的に一般枠と同じルートを通る事が多かったのも影響しているのかもしれません。会社によったらすごく配慮してくれるところもあると思います。

面接時、企業側で手話通訳や要約筆記を用意したところはゼロ。

2009年に、私が受けた会社に限っての話なので、それ以外の会社はわかりませんが、、、『要約筆記や手話通訳を手配しましょうか?』と聞かれたことは一度もなかったです。企業説明会などでは手話通訳や要約筆記の方を手配してくださっている会社はありましたが、面接に関しては殆どの会社がゼロでした。

むしろ筆談用の紙などを用意してくれていたところもほとんどなくて、このときにハッと気がついたんですよね。

「会社に入ったらこの環境が当たり前!」

いやいや当然やん、何を言うてるの?と思われるかもしれませんが、大学三年の私は、学校の授業のように受け身で考えている節がありました。改めて学生と社会人の違いを認識させられました。

働くときに毎日要約筆記がつく会社はなかなかないですよね~?
それと同じで日常的にしっかり難聴のこと伝えないとこの先やっていけないんだな。と、ここでようやく、社会人への入り口の門をたたくための覚悟が決まったような気がします。(遅いw)

グループ面接は厳しい場面あり。

会社によっては最初のスタートがグループ面接だったり、グループ内のディスカッションというところも多々ありました。

特に難聴だからといって配慮はしてもらえなかった※ので、当日、受ける会社の社員さんと同じグループのメンバーには必ず聞こえないことを真っ先に伝えるようにしていました。※要約筆記や手話通訳が必要であれば受け身で待つのではなく自分で会社にお願いする必要があるとおもいます。

例えばディスカッションの時は『議事録』など、これは私には厳しい!って言う担当にはならないように、必ず真っ先に伝えておきました。あとから伝えると、やりたくないから障害を理由にしてるんやろー?と内心で思われてしまいそうなので、、、

『私、タイムキーパーとか、できる範囲でやってもよいですか?聞こえなくてみんなの口を見て話しているので議事録とかは厳しいんです~!』と最初に伝えていた感じです。同じグループのメンバーも『なるほどー!オッケー!』と快く許してくれました。

グループ面接で、聞こえないって不利や!と思った出来事

これ、実はいくつかあるんですが、あえて一つあげるなら、面接官に対して横並びで実施することが多くて、他の人が話していることを参考にできないこと。

例えば聞こえる人だと『先ほど○○さんがおっしゃったこととにているのですが~』とか、あ、似た話だ!と思ったら差異化するために違う話に変えたりとかできるじゃないですか~?他にも、話し方がうまい!って人がいたら今後の面接でも参考にさせてもらえるし。

でも、私の場合そういう風に他の人の発言を聞き取れないのが悔しかったです~!!笑

企業では自分のことは自分で対応しなければならない!

とわかったので次の面接からは、いろいろと意識して話し方を変えました。
先方が認識していたとしても絶対に、難聴のことを伝えました。伝え方も、マイナスからのプラスという順番で伝えるようにしていました。

『難聴があるので、こういう風にお願いさせていただきます。でも、パフォーマンスはしっかり出します。』といった風に、出来ることに重きをおいてアピールしつつ、伝えるようにしました。

相手から、聞こえないことで配慮することはある?とも聞かれるのでそれもしっかり伝えました。
そういうふうに私自身が聞こえなくてできないこと、そしてできることの線引をしっかり伝えたことで安心してもらえたのか、どういうふうにやっていけばいいか、どんな仕事をアサインするかを考えてもらえました。なので、そこからの面接は比較的通りやすかった印象があります。

面接で、できないことは「できない。」と答えるのが一番ベストな答え。

面接だとマイナスなことを言ってしまうと落とされるんじゃないか…と思って、『ほとんど配慮頂かなくても大丈夫です!』とか『私は普通に話してもらっても問題ありません』といってしまう人が意外にいます。

でも、、、もし自分が採用する立場だとしたら、そう言った時点で取らないです。

障害受容ができていないとも思うし、何よりも客観的に判断ができていない。とみなします。
難聴なんだから、そりゃあ、聞こえる人と全く同じことは無理ですよね。それはみんなわかってます。でも、「どう配慮したら良いのか?」というのを一番わかっているのは障害者本人です。(ここができていない人も多いのですが、そうあるべきだと思っています)なので、配慮してもらわなくて大丈夫です〜!ではなくて、どう困るのかを的確に言えるようにしておくのが面接では一番大事だと思っています。

同じ聴覚障害と言っても一括りにはできません。例えば…

会議だと何人くらいまでなら分かるのか?
1:1なら良いけど、1:3になるとわからないのか、10人を超えるとわからないのか、それは人それぞれです。例えば話しやすい女性なら6人まで大丈夫だけど、声が聞き取りにくい男性なら3人まで。とかあるかもしれません。

電話はできるのか?
電話にしても、社外とは厳しいけど、いつも同じような対応をする車内の電話や固定した人との電話はできる!という人もいれば、全く電話はわかりません。という人もいるでしょう。

そういうふうに何ができて、何ができないのかを明確に、かつシンプルに伝えられると、面接官の人は「なるほど、そしたらこういうことならできるかもしれないね。」と現場でどう仕事をさせることができるか、リアルに考えることができます。

でも、「配慮がなくてもやっていけます!」と言われてしまうと、「へ、へえ、、、そうなんだ、頑張ってね。(電話できるのか?英会話は大丈夫なのか?…障害受容ができていないのかな…)」という感じで終わってしまいます。

なので私は本当にそこだけは意識してきっちり言えるように頭のなかでいろんな質問や答えをシミュレーションしていました!笑

就職活動はいろいろな会社を見れるチャンス!

私は本当無知識だったので、就活でほんとうに社会の現実を知ったという感じです…。
障害者採用している会社=配慮がある会社!ではありませんでした
逆に聴覚障害者を雇ったことのない会社であっても、周りの人が暖かくて、色々と一緒にどうしたら良いかを考えてくれる所もありました。

本当に会社それぞれのカラーは実際に現場を見てみないとわからなかったな。と思っています。そしてそれが自分に合うかどうかも考えないとですよね。

また、会社に一度入ってしまうとなかなか他の会社の内部や、社員と率直に話す機会はありません

そんな風にいろいろな会社を見て、学生とはまた違う世界を覗き込んだことで、いろんな世界が広がったなあ〜と思っています。

今就活をしている人たちに強いていうなら、就活ってしんどいかもしれないけど楽しいよ!そして、就活のときにしか知ることができないことって多いよ!なので色々興味があればチャレンジしてみてください!ということかなあ。笑


あくまでも私の経験談ですが、障害の伝え方など少しでも何かの参考になれば嬉しいです!♪

次回はソニーでどう働いていたかの話。

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