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【ソーシャルスキル訓練】④習い事編 (後編)

公開日2015/10/18最終更新日2019/11/20

■コミュニケーション

【ソーシャルスキル訓練】④習い事編 (後編)

前回はマンツーマンや少人数をお勧めしてきましたが、どうしても子供が大人数での授業をしたいという場合や、子供が普段聞こえる人と接する事が無いから大人数の教室に入れたい…等と大人数の習い事をする必要性がある事も。

そういうときにどういう事に注意すれば良いのかを書いて行こうと思います。

 

授業などの流れをつかんでおく

※流れをつかめるまでの最初の数回は行きづらくても、子供が嫌がっても是非頑張って行ってみてください。

たいていパターン化されているのでそれがつかめてしまえば分かるものもあります!例えば…テニスの場合は…最初の10分は準備運動→球出し→ラリー→ボレー→ゲーム・・等の順になっていたり、野球やサッカーであればウォーミングから始まり…といったふうに細かい部分は変わる事はあれどベースはパターン化されていると思います。

そういったパターンがわかると、聞こえない子はこういうところが苦手なんだな…と分かるのでフォローがしやすくなります。

 

生徒と関わりがある場合は生徒にも難聴のことを前もって伝えておく

例えば料理教室、体操教室、サッカー、野球…等で生徒と関わる場合は変に誤解を生む前に、耳が聞こえないことを伝えておくとやりやすくなります。最初に伝えておく事が肝心なので、例えば自己紹介のときに前もって話してしまうのが一番だと思います。

子供の習い事の場合は周囲の親御さんたちにも可能な限り伝えた方が良いと思います。なので、できれば出会ったタイミングで”私の子、耳が聞こえないのでいろいろとご迷惑をお掛けすると思いますが…どうぞよろしくお願い致します”位は言っても良いかと思います。

順番になってやるものについてはトップバッターは避けてもらい、2番目以降にしてもらう

例えばスポーツ系の習い事等では「次は○○をやります!」といわれることがよくあるので、2番目以降だと前の人をみてこうするのか!と分かるため、出来る限り2番目以降にしてもらうと結構付いていけたりします。

先生にお願いする必要はあるかもしれませんが…こちらはそんなに難しいお願いではないので快く聞いていただけると思います。

 

※以下2つは小学校高学年以降の”自分で言える”年齢の子供達に対してお勧めするやり方です。

分からないことで今すぐに必須!というもの以外は授業が終わってから聞くか説明してもらう

例えば分からない事があるときに、”すぐ聞く姿勢”はとても大切なことですし、大事にしてあげたいと思います。しかしながら、他の生徒もいるのでできれば「今必須!」ということではなければ授業が終わった時に「○○のところが聞き取れませんでした」などと訊いてみる方が良いかもしれません。

授業の後の方が先生にも余裕があり、他の生徒の迷惑にもならないよう、授業が終わった時や休憩のタイミング等で聞き返す事を教えても良いかもしれません。

いわゆる”空気を読む”ことを教えるということです。

何度か経験しているうちに分かってきたら、それを生かすコトを覚えよう!!

何度か行っていると「話しているところが分かりにくい場面」等が分かってくると思うので、そこに対して分かった時点で早めに先生に相談する。効率のいいやりかたや、こうすれば分かりやすい等があれば早めに伝える方が吉です!特に時間を取らず、迷惑にならない限りは大抵やってくれると思います。

※伝え方はクレーマーにならないよう重々注意してください。

最後に…習い事は多種多様/千差万別です。

習い事をすることで初めての場面にたくさん出会えます

その場面場面で
・ああ、私こういうことが苦手なんだな…
・こういうことが分からないんだな…
・こういうときはこうしてもらえばいいんだ!
などなど…たくさん学ぶことが出来ます。

それは絶対に将来の糧になります。
そして、習い事は「自分の意志でやめること」ができます。
逆に言えば失敗してもいいし、なんどでもやりなおしてもいい場面ともいえます。

小さいうちからどんどん挑戦するべきなんです。

余談:私(障害者手帳2級)自身の習い事について

私自身は、小学生のころは、ピアノ、スイミング、塾(団体)に行き、中学生でテニス、塾(団体)、ジム内のダンス、高校生では塾(少人数&個別)のみ、社会人の時には単発でヨガなど、アウトドア系でもいろいろ習ったりしました。

アウトドア等の1日体験のようなところでは特に前もって言わず、当日さくっと伝えたりすることもあれば、長期的にわたる習い事では必ず前もって確認し、出来ること、出来ないことを説明して受け入れていただいた上で続けてきました。

聴覚に問題があることを親が前もって先生に伝えてくれていたことも多かったのですが、小学校高学年ごろからは「こうしてほしい」「こうしてもらうと分かる」等自分でちょこちょこ先生にお願いしてきました。そしてクラスメートや同じ生徒さんたちにはさらっと「難聴で耳が聞こえないので口を見せてほしいこと、気づいてなかったら見える位置で呼んでほしいこと」等機会があれば伝えていました。

様々な人に伝えて行く上で自分でも「この人はこういう風に伝えよう」「こういうときはこんな風に言う方が分かりやすいなあ」「今が言うタイミングかな?」など、伝え方やタイミングがつかめてきます。

そのおかげで学校だけでなく、習い事でのつながりも増え、老若男女多くの人に関わることでいろんな世界を見ることが出来ました。習い事も義務ではなく娯楽の一種なのでやめることが出来るとおもえばチャレンジも出来ると思います。是非やってください!

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