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難聴者こそ感謝の気持ちが一番大事!

公開日2015/11/19最終更新日2019/11/29

■コミュニケーション

難聴者こそ感謝の気持ちが一番大事!

デフサポのユカコです。

さて今日は感謝の気持ちについて。

障害認識が欠けている人は人として大切な”感謝の心”が足りていない人がたーーーーくさんいます。

例えば…

ノートテイクをやってもらって当たり前。

手話通訳をしてもらって当然。

だから、わざわざ感謝することじゃない…という考え方をしている人がいます。なんで?と聞けば

「だって私聞こえないもん、聞こえる人がやってくれて当然」

「手話ができるのに通訳してくれないなんてありえない」

 「私のことを助けてくれて当然でしょ!」

こんな答えが返ってくるときがあります。

私としては、ええ!?どこからその発想がでてくるん…とびっくりです。

聞こえないことをサポートしてくれることが、当たり前…なわけないです。合理的な配慮といえばそうかも知れないのですが、そこに人がいることを忘れていないかな?と、スパパパーンとスリッパで頭をはたきたいっ!!笑

障害認識が欠けている

特に、自分の障害認識が欠けていると、サポートしてもらったうえでの自分が、当たり前の自分だと思ってしまいます。

例えばあなた自身が聞こえないと想定してください。

①ノートテイクなしで、30%しかわからないあなた
②ノートテイクをしてもらって100%分かるあなた

どっちがありのままの自分ですか?と問われたとき…聞こえる人や、障害認識のある人は①を選ぶと思います。

ありのままの自分だったら3割しかわからないけど、的確なサポートをしてもらうと②になるという考え方が本来の一般的な考え方です。
だって、サポートが無かったら3割しかわからないんでしょ?と思います。

ところが…障害認識ができていない人は、自分自身は②だと答えるんですね。私は耳が聞こえないけど、10割言ってることはわかります!と言います。

ホントにこんな人いるの~!?と思う皆さん。
めっちゃいますよ!マジで。

私が言いたいのは、それはちがうんですよ。と。
助けてくれたり、フォローしてくれるひとたちのおかげで、あなたはサポートしてもらえて、その結果周囲の会話が分かっている!ということを念頭に置いてほしいと思います。

聞こえないあなたのためにわざわざやってくれてるときもある!

と声を大にして言いたい。また手話通訳士さんやノートテイカーさんだけではなく”個人がサポートしてくれる”ケースもあると思います。
こういった支援を当たり前と考えてしまうようでは、世の中との軋轢を生んでしまいます。

とはいえ、お金を自分ですべて払っているのなら確かに、労働の対価です。
もちろん考え方としては情報保証は難聴者、聴覚障害者の権利!という方のほうがルールとしては正しいのかもしれません。

そういう考え方ももちろん、間違いではありませんが、私としてはわざわざ誰かの時間を割いてやってもらったり、手配してもらったりしていることに対して、そこは素直にお礼を言うほうが円滑な人間関係に鳴ると考えています。

会社が準備してくれた場合は…ノートテイカ―さんと会社に”ありがとう”と伝えることは大事です!!!

難聴者自身が自分でポケットマネーからお金を払っていたとしても、一言通訳してくれてありがとう!くらい言いませんか?

私は自分だったら仕事したことに対してお礼を言われたらすごくうれしいので、どんなことであってもやってもらったことに対しては「ありがとう」と言える人でありたいと思っています。

聞こえなくても、「感謝の気持ち」は大切。

これは、子供の時に教えておいてほしいことの一つです。

私自身も全く耳が聞こえていないので、もちろん”聞こえない”ことを否定しているわけではありません。
「聞こえない部分を、サポートしてくださった」ことに対して感謝の気持ちを持とうね
と教えてあげてください。

例えば、ろう学校等、聞こえない子に100%に近い配慮をしてくれる環境下で育っている子どもたちの場合、世の中でサポートしてもらえることは当たり前、当然の権利だと感じていることもあります。

わざとじゃない・・・それはわかります。
当事者が悪いわけではない… それもわかります。
でも、知らないのは大人になってから不利になります。

みんながみんなそういった背景を踏まえて接してくれるわけではありません。

今、困らないのは、今聞こえない子のために整えられた環境にいるから。そしてそれは世の中に出ると、当たり前の環境ではありません。

聞こえない子供だから、他のお友達のお母さんも分かりやすく話してくれる。
チャイムが全部光るようになっている
分からなければ手話を使ってピンポイントで教えてもらえる…

もちろんすべていいことです!

ですが、今の世の中ではこういったことは当たり前になっていません。
難聴者へのサポートがノートテイク含め当たり前になる世の中になるのと、お子様が成長するのとどちらが早いのか…

私はお子様の成長のほうが早いと思っています。

そういったことを踏まえて、いろいろと世の中のことを教えてあげてほしいと思います。

追記:
勿論将来的にはダイバーシティ&インクルージョンが当たり前の環境が望ましいとは思っています。

手話が100%近く通じる世界、聴覚障害者の理解が促進された世界、色んな人が差別なく認めてもらえる社会…どれも当然理想的ですし、そのために今私達おとなになった難聴者が活動すべきことはあると思います。

しかしながら、我が子達が育つ時間を見ていると、世の中が変わることにかけるよりも、今の社会の現実やルールを知ってもらったほうが、今の社会では生きやすいのでは、と感じています。)

例えばもし子供が…

「私が何度も聞き返すと周りは面倒なの?」

と聞いてきたら…

なんて答えますか?
「そんなことないよ〜」「いっぱい聞き返してね!!」と答えますか?

私ならそうは答えません。

「そうやで、めんどくさいんやで。
でも何度も答えてくれるっていうのは友達の優しさと、あと○○ちゃんと、話したいって思ってくれてるから、聞き返しても同じことを行ってくれるんやで。

そんな友達に感謝できるといいな。
「いつもありがとう!」ってちゃんと伝えようね。
ちなみに心で思ってても、口に出して伝えなきゃわからないからね~!」

というと思います。

「ううん、めんどくさくないよ!いっぱい聞き返したらいいんだよ!^^」ときれいごとは言いません。
だって、友達から「めんどくさい!」と初めて言われたほうが悲しいから。
(そういった経験はなんどもなんどもあります…。嫌な顔をされたことなんて数え切れないほどあります。)

めんどくさいけど、それでも頑張って話そうとおもってくれてる!というプラス面も伝えることで、気持ちのショックを和らげつつ、ちゃんと難聴の現実も伝えてあげてほしいと思います。

サポートしてくれるのは当たり前ではない!!!

例えば習い事の先生であったり、お友達であったり…わかりやすくいってくれたり、筆談をしてくれたりいろいろとサポートしてくれています。

やってくれて当然!とか、聞こえないからノートテイクがついて当たり前…と考えていると、周りはどんどんやってくれなくなります。そうして痛い目をみるのは難聴者自身です。

たった一言でも、ことばの威力はすごい。

ありがとう!
いつも大変助かります!

こういったことば一つで、人間関係が円滑に進むことってたくさんあります。
ぜひ、小さいうちからちゃんと感謝をするように教えてあげてください。

正直言うと、なかなかこういうことは両親にしか言えません!

他人が「あんたね!やってもらったらありがとうっていいなさい!!」ってなかなか、他の人に注意できませんよね・・・。
内心で「あの子感謝もせーへんし、アカン子やな~今後あんまりかかわらんとこ!」で終わってしまうことのほうが多いかもしれません。

「ありがとう」は魔法の言葉!

と小さいうちから、言えるように教え込んでください!

p.s. とはいえ、我が子達も人見知り&めちゃめちゃおとなしい子たちなので、とっさにありがとうが言えなかったり、めちゃめちゃ小さい声のことも…。(泣)
ということで自分に向けた戒めのことばでもありますw

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