【ソーシャルスキル訓練】③習い事編 (前編)
公開日2015/10/13最終更新日2019/11/20
■コミュニケーション
さてさて本日はソーシャルスキル訓練の続きになります。
何歳でも関係なくソーシャルスキル訓練は大事!
今日話す習い事については年齢問わず何歳であってもできるソーシャルスキル訓練ですので是非挑戦してみてください。
ソーシャルスキル訓練というよりは実践に近い形になります!
更に今はネットが発達しており、昔みたいに習い事は近所。。。ではなく、本当に多種類のワークショップがいたるところで実践されています。ぜひ挑戦してみてください。
難聴であっても受け入れてくれるところを探す
さて、難聴者は…習い事をするにはいくつか問題があります。
どうしても”習い事先が難聴者を受け入れてくれるかどうか”というところが最初のポイントとなります。
難聴であることを当初に伝え、習い事をしたいとお願いしても「何かあった時に危ないし…」「授業が中断されると他の人に迷惑がかかるので…」等、門前払いされることが多々あります。特にマンツーマンではなく集団で習うことがメインとなるスポーツ系や勉強系に多いです。
対応策としては、先方に伝えるときに難聴のことを説明する際は必ずどういうことが分からなくて、どういう風に対応してもらえれば出来るのか。その線引きをはっきりさせて、先方に伝えてください。「出来ること」を中心に伝えて行けば分かってくれるところもあります。
もしできることを伝えたうえで断られたとしても凹み過ぎないでください。
そこは縁がなかったってことなので次に行きましょう!次に!♪
健聴者と話すことに慣れていない難聴者はまずはマンツーマンの習い事に挑戦
健聴者と普段接することの少ない難聴者には、まず1:1のマンツーマンでの習い事をお勧めします。
なぜかというと、普段健聴者と接したことがない難聴者の場合、そもそも”自分にベストなやりかたでの健聴者との接し方がわかっていない”ことが多々あります。
習い事は、まずは健聴者の先生とうまくいくかどうかが大きなポイントとなります。聞き取るタイミングや、「あ、私(子供)はこういう風に話されるとわからないな」とか、「じゃあいったん手を止めて顔を上げてから話してもらおう」等、自己認識ができます。
加えて、健聴者と話すことに慣れてくると、「こういうタイプは口が読みづらい!」とか、「この人は理解がないな…」など”自分”が苦手なタイプやわかりづらい人が初見で見抜けるようになります(笑)
そして、一つでも楽しく通える習い事があると、自信にもつながります。
なので・・・私としてはまず以下2つからスタートしてほしいと思います。
▼まずはマンツーマンで自信をつけよう!
▼自分(もしくは子供)ができることできないことをはっきりさせよう!
マンツーマンに慣れたら少人数の習い事に挑戦
マンツーマンであればゆーーーっくり話してくれていた先生も、他の生徒がいるとどうしても難聴者にばかり手をかけるわけにはいかないので早口になるでしょう。そういったときにどういう風にお願いをするのか、どういうふうにすればわかるのか…これを機に色々と試行錯誤してみてください。
そして、少人数であればまだほかの生徒さんたちにも耳のことも説明しやすいですし、人間関係も築きやすいとおもいます。
さらに少人数のメリットとしては、講師との距離が近く、音が聞き取りやすかったり、口を読みやすかったりします。講師の目も行き届くので出来ていなかったら”わかっていなかったんだな”と理解していただき、サポートしていただけることも多いと思います。
マンツーマンの次は少人数→大人数とステップを踏むことで習い事でのコツをつかむことができます。
自分以外の生徒がいる場合、必ず心がけること
マンツーマン以外の習い事をやる際は一番大切な注意事項があります。
なにかというと“一緒に受講する生徒のことを考えること”です。
習い事ということは、私たちが“お金”を払って行くように、“他の生徒”もお金を払ってそれだけの対価を求めているわけです。
もし難聴者が聞き返すことが多く授業が中断されたりすることが多い場合、、、先生と難聴者本人はよくても、他の生徒はその間の時間がもったいない!と思う人もいるかもしれません。(仮に私がその立場だったらそう思うと思います。)少し聞き返す程度ならいいと思いますが、親や、他の人が時間をとって“通訳”していたり、先生に“何度も何度も聞き返すこと”があれば“ほかの生徒さん”から不満が出る可能性はあります。
生徒は自分だけではないということを念頭に習い事をしていれば自然と気を使えると思います。また、優しい人で通訳してくれたり、色々言ってくださる方もいらっしゃるかもしれません。その好意には感謝もしつつ、甘えすぎないように気をつけることも大切です。(ついつい頼ってしまうのですが、頼り過ぎは負担になっていることも多いです。)
と。。。いきなり脅すようなことを言ってしまいましたが、少人数の習い事はぜひ挑戦してみてください。ほかの聞こえる人と接するきっかけにもなりますし、難聴者が自分自身でどうやっていけばいいのかを体感する場所になります。
まずは前編はここまで!次回は後編に行きたいと思います。