自分の障害を把握することの大切さ
公開日2015/11/17最終更新日2019/11/16
■コミュニケーション
仕事に追われて更新がおそくなってしまいました?今日からまたガッツリ更新していきたいと思います。
さて、今日は…
聞こえない事を受容する事の大切さ
について。こんな事を言い出したのはあるきっかけがあるんです。
2年前。会社の採用のお手伝いに行った時のことです。
ある難聴の男の子に出会いました。
その子が、
どんなやり取りがあったかというと…
採用担当:「これまで、耳が聞こえなくて困ったことってありますか?」
なんて言っているのかわからなかったようで3回ほど繰り返して言
(最終的にノートテイカ―さんを連れてきました。)
そのノートテイクを見て。。。
男の子:「困ったことは今まで一度もない。」
(おいっ!現に今既に聞き取れなくて困ってるじゃん!という私の心のつっこみ)
私:「ええっ!本当!?
(これもノートテイカ―さんが打ってくれている)
男の子:「僕は、話すのも上手いし、友達もたくさんいる方です、聞こえないけれど普通の人と変わらないので、とくに困ったことはない。」
私:「…そっかあ。本当?
(私の心のつっこみw話すのは全然上手じゃないし、口も読めてないし…そもそも会話が成り立たないじゃん・・・・)
男の子:「はい。僕は他の子とは違ってすごいうまく話せるし、口も読めるし問題ありません。」
採用担当:「じゃあ、電話はできるの?」
男の子:「できないです。」
私:「だよね~私も電話全然だめ!大きな会議室で社長が話していたりしても分かる?」
男の子:「分かります。」
私:「ノートテイクはもちろんつかないで、自分自身だけで分かる?」
男の子:「8割くらいは。」
(現時点でノートテイクしないと分からないのに…絶対嘘だ!という私のつっこみ。)
採用担当:「じゃあ、つぎは会社に入ったことを想定して、
男の子:「うーん・・・電話は無理です。」
私:「ほかにはない??じゃあ会議想定してみて!
男の子:「いっぺんに話をされるとわからない。」
採用担当:「ほかには?」
男の子:「うーんないかなあ。」
採用担当:「○○さん、
男の子:「あっ、はい」
採用担当「ノートテイクはもちろんだけど1日中はつかないのね。
男の子:「でも僕は普通にできるから、大丈夫です。」
ここら辺でらちが明かないと思いました…
面接の時間が終わったのもありここで話は終わりました。
もちろん不採用。
自分の障害について把握することの大切さ
障害を客観的に把握できていないこと。
話すのが上手じゃなくても、口が読むのが下手でも良いんです、それは人それぞれだもん。
でも、自分がどうやったらわかるのか、
それは”自分自身で分かっていて、なおかつ的確に相手に伝える”必要があります。
だって、みんな耳が聞こえるから、
そしてもう一つ大事な想像力が欠けていました。
”会社に入ったら…”こんなことがあるかも、こういうことがあるかもという想定が出来ないんですね。もちろん障害認識が無いのが一番大きな原因ですが…想像力も足りないなーと思っていました。
さきほどの男の子は面接の後に話すきっかけがありました。気になっていろいろと聞いたところ…
聾学校育ちで、手話生活や、手厚い保証が当たり前にあり、
親が甘やかせた結果と、
もちろん、必要以上にツラい方向に行く事はありませんが、一生聞こえない世界だけで暮らしていくのは難しいと思います。そういう事を考えると、子供のうちに多少は聞こえる子と接する事が大事です。
そして…こういう人はどこに行っても採用してもらえません。たとえ
やっぱり聞こえないからといって、 聞こえない世界だけで過ごすのは私はお勧めしません!!!
せっかく、この世に生を受けたからには、今だけじゃなく将来も楽しくハッピーな人生を過ごしてほしいと思います。そして一人でも行きていけるように自立もしてほしい。
というのが私の心からの思いです。